日本の生活に疲れ、笑顔を忘れた日本人が、移住先のバリ島で、自分に向けられる笑顔には強烈な刺激を受けることでしょう。「現地人から歓迎されている」と感じる方も多いと思います。
そして、以前から移住している同族(日本人)とも会う機会があるでしょう。
人であり、ここで生活する者同士、人付き合いは少なからずしなければなりませんが、現地人、そして同族と、どのように付き合っていけばいいでしょうか?
こういう見方をすると、せっかくの移住先が悲しく見えてくるかもしれませんが、笑顔で接してくる現地人の心には、いかにこの移住者からの恩恵に預かれるか、財産を絡め取れないか、などを綿密に計算している者達がいるかもしれません。最低限のラインを、自分の心の中に引いておくことは、必要です。
間違いなく歓迎してくれるのは、現地人の中でも、外国人から利益を受ける不動産、レストラン、ホテル、観光関係で働く人たちと、その家族です。そして、失業中の現地人も、ドライバーやセキュリティー、メイドなどの使用人として就職するチャンスが出てきます。
バリ人を雇うと、その人にもよりますが、お祭りを理由に休みがちで、雇いたがらない外国人が多いのも確かです。その為、出稼ぎでバリ島に来ているジャワ人やロンボク人など、年に一回しか休みを与えなくていい人を雇いたがっています。
しかし、そうなると周りに住む現地人からいい顔はされません。地元のバンジャールや村長、長老なる人が出てきて、強制的に地元のバリ人を雇うよう要請してきたり、ジャワ人やロンボク人などに嫌がらせをして追い出そうとしてくる事もあります。
移住先で周りの人間から嫌がらせを受けては、住みにくくなる一方です。全て言うとおりにする必要はありませんが、ある程度は折り合いをつけ、地元住民とうまく付き合っていかなければなりません。
ここバリ島には、実に様々な日本人が住んでいます。
日本人とばかり付き合い、日本にいた時と変わらず、皆でテニスやゴルフ、食事会をしている人、現地の日本人会に入り、そこと通して他の日本人と接している人などです。しかし、そこには日本と変わらない派閥が存在し、日本でも気を使って生きてきた人が、ここではバリ人と日本人の両方に気を使いながら生きていかなければなりません。
その一方、日本の“シガラミ”から離れ、日本人との付き合いを少なくしている人もいらっしゃいます。現地人との付き合いを濃くしたり、日本人以外の外国人と付き合う人も、少なくありません。
忘れてはならないのは、ここに来る日本人の中には、過去の経歴を話したくない、話せない人もいるのです。深い付き合いをするなら、昔やっていた仕事や、日本での生活など、色々語り合ってみてもいいと思いますが、お互い知らないもの同士なので、あまり深い付き合いはしない方が、無難かもしれません。
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